映画『風の谷のナウシカ』(1984)以降、『君たちはどう生きるか』(2023)まで宮﨑駿監督作品の音楽を担当するほか、『HANA-BI』『おくりびと』『悪人』『かぐや姫の物語』『家族はつらいよ』『海獣の子供』など、話題作の映画音楽を多数手掛ける。これまで、数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ、紫綬褒章受章(2009)など数々の賞を受賞。海外においても、アニー賞の生涯功労賞にあたるウィンザー・マッケイ賞(2024)のほか各国で最優秀音楽賞を受賞している。
2004年、新日本フィルハーモニー交響楽団が新たに結成したオーケストラプロジェクト「ワールド・ドリーム・オーケストラ(W.D.O.)」の初代音楽監督に就任し、多彩なプログラムによる全国ツアーを実施。14年にはミニマル・ミュージックからポストクラシカルといった世界の最先端の“現代の音楽”を紹介する久石譲プロデュースのコンサート・シリーズ「MUSIC FUTURE」を開始し、国内公演だけでなくカーネギー・ザンケルホールでのニューヨーク公演を実現し話題となった。さらに19年、作曲家としてクラシックの指揮に取り組む「FUTURE ORCHESTRA CLASSICS(FOC)」を立ち上げ、同年リリースの「久石譲 ベートーヴェン:交響曲全集」は第57回レコード・アカデミー賞特別部門特別賞を受賞。
17年に世界ツアーを開始した「Joe Hisaishi Symphonic Concert: Music from the Studio Ghibli Films of Hayao Miyazaki」は、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでの3夜にわたる公演をはじめ、パリのラ・デファンス、ロンドンのウェンブリー・アリーナ、ミュンヘンのオリンピック・ホールを満席にするなど多くの観客を魅了した。
近年はクラシック音楽の指揮者として活動するほか、「The East Land Symphony(交響曲第1番)」(2016年)、「交響曲第2番」(2021)、「Metaphysica(交響曲第3番)」(2021)、「Viola Saga for Orchestra」(2023)などの作品を発表。2024年11月には、ロサンゼルス・フィルハーモニックをはじめとする4団体の共同委嘱によるハープ・コンチェルトを世界初演した。これまで、フィリップ・グラス、デヴィッド・ラング、ミッシャ・マイスキーなどのアーティストや、ウィーン交響楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、メルボルン交響楽団、シカゴ交響楽団、トロント交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニックなどのオーケストラと共演。23年10月には日本センチュリー交響楽団とマカオ国際音楽祭に出演し、大きな注目と成功を収めた。
2024年4月よりロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 Composer-in-Association。2025年4月、日本センチュリー交響楽団の音楽監督に就任。
オフィシャルサイト https://www.joehisaishi.com/